先週は、約2年ぶりにバンクーバーに出張に行ってきました。前回のニュースレターでお話した、ドリームジョブのため。守秘義務があるので詳細は書けないのですが、本当に楽しく、しかもやりがいのある仕事で、夢のような週でした。素晴らしい人たちと一緒に仕事することができて、これまでの自分のキャリアに対する見方が一変しました。
この2年間スーパーくらいしか行っていなかった私が突然バンクーバーに行くことになり、しかも水上飛行機で(これは多分5年ぶりくらい)と「久しぶり」がたくさん重なった週でした。バンクーバーでは時間があれば友人と会いたいなと思っていたのですがそんな余裕もなく、ホテルに戻ってメールをチェックしてご飯を食べて寝る日々が続きました。
仕事の主な内容は通訳だったのですが、ただの通訳ではなく、人の話を聞く機会がたくさんあり、前回のブレネー・ブラウン ブッククラブで読んだDare to Leadで学んだことがそっくりそのまま実践にいかせる仕事で、どこで学んだことが使えるものかわからないものだなあと変に感心してしまいました。
出張から戻ってからは、バタバタと溜まっている案件を片付けながら、別の仕事の返信を待っていましたが、一向に返信がありません。この仕事のためにある程度の時間を割かなければいけないため、他のところからやってくるミーティングの依頼なども待ってもらっていたのですが、もともと気が短い私には拷問のような週でした。待つことが苦手なので「早く決めてもらえませんか」と言いたいのをずっと堪えていたため意外とストレスが溜まっていたようで、変な夢も見ました。迷った末に「この件はどうなっているんでしょうか?」というメールを出したあと「担当者がバケーション中なので戻り次第再開します」という返事が来て(北米あるある)一気に肩の力が抜けました。くよくよ迷うのは時間の無駄、声をかける、質問することの大切さをリマインダされた気分です。
そういえば今週、こちらも2年ぶりに髪を切りました。もともと年に1回くらいしかヘアサロンに行かないズボラなヘアスタイルの持ち主ですが、コロナ禍ということで髪を切ることを伸ばし伸ばしにしているうちに異常に髪が長くなり、ここまできたらせっかくだからもう少し伸ばして寄付しようと思っているうちに2年が経過しました。髪の長い人ならわかると思いますが、髪は伸びてくるとその分重くなりますので、肩こりなども増えます。また長すぎてアップにするのも大変だし、洗う時も乾かす時も時間がかかるし、本当に大変でした。美容師さんはもうかれこれ10年近くお世話になっているカナダ人の女性で、久しぶりに会って近況報告ができたのが嬉しかったです。彼女の夫さんも美容師で、コロナ前は同じサロンで働いていたのですが、コロナ禍の間に別れることになったとか。夫さんはゲイとしてカミングアウトされたとのことで、彼女はショックだったものの「人生短いから好きなように生きるしかないわよね」と別れ、彼女の方がサロンを移動することになったそうです。人生とは時に理不尽なものです。でも私も、もし自分の夫に別れたいと切り出されたらぐだぐだ言わずにスパッと別れた方が残りの人生を有意義に過ごせるかもなあ、などと思ってしまいました。
シーズン5の最初のポッドキャストでは先日のプレゼント企画の当選者を発表しましたのでまだの方は聴いてみてください。当選者の方がもしこれを読んでいらっしゃったら、住所をメールしていただけると嬉しいです。
はみライ文字起こしチームにも今週メールを送りました。はみライのエピソードの文字起こしを手伝ってくださるボランティアの方は引き続き募集していますので、興味のある方はメールください。
今週のAtlas of the Heartのブッククラブでは、バウンダリーについて話が盛り上がりました。日本の方から「バウンダリーについてもっと話してほしい」とよく言われるのですが、具体的な質問がこないので答えようがない状況です。今週のブッククラブで話して感じたのは、やはり、NOと言って嫌われる、もしくは相手に嫌な思いをさせることへのハードルが日本はまだまだ高いのだな、ということです。バウンダリーをしっかり学べている人は、「NOということは相手を尊重しないことではない」「むしろ相手を尊重しているからこそしっかりバウンダリーを引いてNOと言える」ということが理解できていると思います。自分をリスペクトするからこそ、できないこと、やりたくないことにしっかり線引きができるのです。でもやはり上司や目上の人に何かを頼まれたり、嫌なことを言われたり、された時に「できません」とか「やめてください」と言えないのは、相手の気分を害することが怖いからですよね。これを、「怖がる必要はない」と言っても「でも。。。」とプッシュバックがくるのは日本の文化だなと日々感じています。それが日本の文化、じゃあそれをそのまま受け入れてバウンダリーをひかずに一生モヤモヤしますか?
人に好かれることって、そんなに大事なんでしょうか?
ブッククラブでも話しましたが、バウンダリーをきちんとひいたことに怒る人は、あなたの本当の友達ではないし、あなたのことを大事に思ってくれる同僚でも上司でもありません。本当にあなたのことを尊重してくれる人だったら、NOと言っても理解してくれるはずです。
私は「嫌われる勇気」の本がダメだったのですが、タイトルだけには激しく同意します。自分の人生で一番たいせつなのは自分。自分を大事にして自分を好きになることのたいせつさはブレネーの本でも何度も出てきます。
はみライポッドキャストでも今後のエピソードのトピックとして、「バウンダリー」と「後悔」についてリスナーのみなさんからのメッセージ、質問、コメントを募集しています。お便りお待ちしています。
今週読んだ本
引き続き”Five Little Indians”と「家族無計画」を読んでいます。
今週聴いたポッドキャスト
この10日以上の間に聴いたポッドキャストはたくさんありすぎて選べませんが、いつも聴いているグレノン・ドイルのポッドキャストで詩人で作家のOcean Vuongがゲスト出演するエピソードがとても良かったです。
今週観たTV・映画
映画よりも断然TVの方が多いです。ちょこっと観てやめている番組もたくさん。
Disney +ではオスカー・アイザックがマーベルに初参加として話題になっているMoon Knightを毎週観ています。ファンとしては毎週彼が観れるのは嬉しい。
NetflixではBetter Call Saulのシーズン5が観れるようになったので毎晩少しづつ観ています。多分歴代のさまざまなドラマの中でも一番好きな番組。「ブレイキング・バッド」の前日譚ですが、今年配信されるシーズン6でシリーズは終わりなので、どんどん「ブレイキング・バッド」に時系列が近づいていき「ということは。。。!」と先を予想して今から涙がでそうです。Bob OdenkirkとRhea Seehornは本当に素晴らしいコンビ。
Apple TV+では今話題の新しいドラマシリーズSeveranceシーズン1を観終わりました。会社での自分とプライベートでの自分を完全に分けるチップを脳に埋め込んだ謎の企業Lumonの話で、ダークなSFドラマですが、不気味だけど目が離せません。記憶を消す医療行為ということで、なんだか「エターナル・サンシャイン」の映画を思い起こさせます。パトリシア・アークエットやクリストファー・ウォーケンも出ています。これはすでにシーズン2が発表されました。おすすめ。
同じくApple TV+では「パチンコ」を時間の空いた時に観ています。バンクーバーで撮影されたのでちょこちょこ知っている人が出ているのを発見するのも面白い。今日は第4話をみて思わず涙してしまいました。
HBOMaxではこちらも時間のある時にブレネー・ブラウンの特別番組Atlas of the Heartを観ています。本の内容をスタジオの観客に説明していくという設定ですが、ところどころに他の研究者が説明をしたり、また、ある感情が表現されている映画やTVのシーンが流れたり、本よりもさらに深い学びができる内容でとても面白いです。
というわけで今週はここまで。みなさん良い週を!