2023年最後の日にこれを書いている。とりあえず、先々週の日記。
12/17 (日)
特に予定がなかったので、次男と「君たちはどう生きるか」を観に行った。英語のタイトルはThe Boy and the Heron。先日アーティストとの忘年会の時に、ランドルが「日本語のタイトルは”How do you live”なのに、なんでまたそんなつまんない英訳つけたのかね」みたいなことを言ってたけど、映画を観た後思ったのは、この英語タイトルが一番シンプルに映画の内容を表している気がした。そこまで詳しく解説とかも読んでいないので、私の読みが浅いと言われればそれまでだけど。
これまでのジブリ作品の総体性という感じで、Epicだと感じた。いやあ、良かった。今までのジブリ作品の中でトップにはいるくらい好きかも。
ディナーはグラタン。
12/18(月)
何も予定のない日なので家で仕事を片付けようと思っていたら、お世話している生徒さんの矯正歯科に電話した際、施術を受ける日に支払いを済ませていないといけないと言われ、慌てて車を借りて矯正歯科まで行くことに。
次男が学校で血液型について学んでいるらしく、自分の血液型について聞いてきた。保険証をみたけど載っていなくて、私も記憶が曖昧だ。AB型だったような気もするけど、調べてみると父親と私の血液型の組み合わせだとAかOしかないと言うことがわかった。次男はこの辺りの勉強は面白いらしく、色々熱弁していた。
ディナーはブリトー。
12/19(火)
この日も何もない予定だったがトロントの日系文化会館とのミーティングが急遽は入った。1日の真ん中にミーティングが入るとなんか調子が狂う。
夜はディナーのベイクドパスタを作って子供と夫と残して一人でダウンタウンへ行き「怪物」を一人で観た。シアターには10人くらいしかいなくてガラガラ。最後は泣いた。
12/20(水)
メールの返信とニュースレターを書いた。
次男が学校でシナモンバンを作ったのを持って帰ってきて分けてくれたけど美味しかった。
長男からのプレゼントが郵便で届いた。親にプレゼントを買ってくれる年になったのねえとなんだか感慨深い。
なぜか3つ違う翻訳の見積もりが入り、ひとつはトロントで声優・女優をしている友達から、オーディションがあるからと簡単な台本の翻訳を頼まれた。すぐに終わったのでお友達価格にした。
夜は全カナダ日系人協会の加盟団体が揃う四半期ごとのミーティング。7時半に終わり、ディナーにローストした雛豆とカリフラワーを作った。
12/21(木)
新しい翻訳の仕事を少し片付けてダウンタウンへ。銀行に行ったりいろいろ用事があったのだが人が多くて疲れた。日系のお店で日本のお菓子をStocking Stuffer(クリスマスの靴下に入れる細々としたプレゼント)に買う。
帰宅して昼寝してポッドキャストの編集。
ディナーはBaked Orzo。美味しくできた。
12/22(金)
次男が今年最後の学校で、毎年恒例のPolar Bear Swimに早朝から参加してきた。
車を借りて夫とビクトリアで一番美味しいいベーカリーにパネトーネを買いに行くも、売り切れ。このお店は以前はダウンタウンに店舗があったのでそこでパネトーネをゲットしていたのだけど、今年は忙しかったこともあり、ギリギリまで買えていなかったのだ。仕方なく翌日また行くことにして、ふじや(日本食のお店)でお餅を買って帰った。
12/23(土)
朝早く起きて昨日ゲットできなかったパネトーネをゲットするべくベーカリーへ。7:40くらいに着いたら5人くらいすでに並んでいた。私の後にも5人くらい並んだところで開店。
パネトーネとバゲット2本(ここのバゲットはビクトリアで一番美味しい)、そしてレモンのショートブレッドを買って帰る。
帰宅して一息ついてから今度はモールへ。クリスマスクラッカーを買いたかったのだけどこれも最後まで買わなかった自分のせいでどこに行っても無い。仕方ない。
午後は昼寝してプレゼントを包み、Yellowfaceを聴き終わった。面白かった!
ディナーはPho。
ホリデーということで、本やオーディオブックや映画など様々なコンテンツを消費しまくっている。
今週読んだ本
この2週間くらいでドドッと本をまとめて読んで、その中で面白かったものはインスタグラムでまとめていますので興味のある方はそちらをみてください。洋書版と、日本語版。
Yellowface
このカバーは今年あらゆる書店、読書サイトに載っていたので読んだ人も多いかと思うけど、オーディオブックでサンプル聴いて即購入。めちゃくちゃ面白かった。
オーディオブック版はパフォーマンスしている人がとても上手くて拍手したいくらい。まだの人はぜひオーディオブックで聴いてほしい。
この手の本はChickLitに入るのかわからないけど、「サクサク読めるけど恋愛とか事件とかドラマが多い割にあまり中身のない作品」にならず面白かった。ラストは「そりゃあそうなるしかないよね」という感じである意味予測できたけどそれでも面白かったから許す。
推し、燃ゆ
タイトルは知っていたけどまだ読んでいなかったので。宇佐美りんという人の文章はすごいなと思った。行間から才能が滴り落ちている感じ。若い人たちの感じる「ちゃんとできない」ことへの焦りそしてそれを助けてあげることができない私たちの無力感。
今週聴いたポッドキャスト
年末でポッドキャストもお休みに入っているところが多いので更新は少ない。
My Unsung Hero
いわゆる「ちょっと良い話」を紹介するこのポッドキャストでは、多分私も以前紹介したことのある“Today you, tomorrow me” のエピソードが再放送されていた。
もともとこの話はこの男性がRedditに投稿したもので、Redditでは有名なもの。タイヤがパンクして路肩で途方にくれていたら助けてくれたメキシコからの労働者の話で、何度聞いても泣ける。とても良いリマインダだと思う。
Ologies
前回もOlogiesを紹介したけど、今回のエピソードは年末特別企画でホストのAlieへのリスナーからの質問に答える(“Alieology”!)というもので、面白かった。
一番印象に残ったのが、アリーが、自分のデスクに “Be weird than you think it’s OK”というポストイットを貼っているという話だった。やっぱり、周りに変と思われても良いから自分らしくいることって大事よね。
今週観た映画
君たちはどう生きるか
日記にも書いた通りだけど、とても良かった。あのシーンとあのシーンはあのジブリ作品へのオマージュだよね?とかいう話を誰かとしたい。「君たちはどう生きるか」の本も買ったのであとで読む予定。
怪物
こちらも日記に書いた通り。是枝さんの映画は毎回泣かされる。ラストは私はある想定をして泣いたんだけど、あとでググってみるとどうも私の想像は間違ってるぽい?まあどうでも良いか。ほぼ事前知識なしに観たので二転三転するストーリーに最初振り回された。
I Have Nothing
カナダでHuluとかHBOの番組が観れるCraveというストリーミングサービスで観たので、カナダ以外で観れるか謎だけど、とても良かった。
私はケーブルTVを観なくなって久しいので、カナダのTVに出ている有名人をあまり知らない。この番組の主人公であるキャロリン・テイラーという人は、時々YouTubeのクリップなどで観たことのある女性コメディアンで、「ああ、この人観たことある」程度の認識で、名前も知らなかった。
ストーリーはこのキャロリンがスタンダップコメディの中でよくやるネタが元になっていて、それはホイットニー・ヒューストンの「I Have Nothing」の曲(日本でも「ボディーガード」の映画の時に大ヒットした曲)にあわせてフィギュアスケートの振り付けをしたいというもの。「私フィギュアスケートとか全然できないんだけど、この曲ってフィギュアに最高と思わない?」「もう私の頭の中には振り付けはある程度できてるんだけど」と言ったフリの後、マイクを持ってステージに経っている彼女が曲に合わせてフィギュスケートの振りをして踊る、、、、という、スタンダップだったらみんなが笑う内容のネタを、「マジでやりたい」と彼女が言い出したことから起こる騒動を、ドキュメンタリー/リアリティ番組風に追った全5回のシリーズ。
おそらく50代の彼女、自分自身はスケートもできない、振り付けの経験もない、あるのはただこの曲でフィギュアスケートやったらめっちゃカッコよくない?というアイデアだけ。最初のエピソードは、ほとんど、周りのスタッフも「え?冗談じゃなくて、マジでやるの?」と戸惑っているシーンがほとんどで、観ているこちらが「大丈夫か。。。」と不安になる番組なんだけど、何回もエピソードを重ねていくうちに「ちょっと待って、なにこれなんか形になってきてない?!」となりどんどん観てしまった。
カナダのTVのコメディアンなのでアメリカの有名コメディアンとは全然格も違うし、番組の予算もかなり低そうで、番組としてのバリューがそこまであるかと言われれば正直大したことないのだが、私がこれをみて深く感動した理由は、
自分にとって全くの専門外のことを、
特に経験や練習も無いままやり、
失敗する可能性も高く、
その過程も恐ろしくみっともなくなるということがわかっていても、
それでもあえて「やる」
という決断をした彼女の勇気だ。
例えば、私が「シルクドソレイユのステージでこの曲で振り付けしたい」という夢なりアイデアがあったとして、ステージでのパフォーマンスの現場のことはもちろん、シルクドソレイユのダンサーやパフォーマーの扱い方も、説明の仕方もわからないのと同じだ。もしなんらかの理由で私に白羽の矢が立ったとして(というかその前にそういうことに立候補さえしない)も、「私は専門外ですので」と言って断る人がほとんどだと思う。
このキャロリンのすごいところは、「やってみたい」というアイデアをピッチして、元オリンピックの金メダル選手に連絡し、振り付けさえてくださいと提案するところだ。そして途中、ものすごくたくさんのハードルが立ち塞がる。
とにかく夫と二人で「マジで?」と何度も声に出しながら観た。
でも最後にはすごい、と思った。
カナダで観れる方にはぜひ観てほしい。
カナダは今日大晦日なので色々と忙しいのだけど、できたら今日中にもう1週分日記を更新したいなーと思っている。無理だったら仕方ないけど。