9月に入りましたね。お子さんのいる方は夏休みが終わってホッとしているところかもしれません。私もさんざん暑い暑いと言っていましたが、ようやく今週から暑さが和らぎ涼しくなって、秋の到来を嬉しく思っています。汗をかくのが嫌いなので、寒くもなく暑くもない、今くらいの季節はとても好きです。
北米では(ヨーロッパや他の地域はどうなんだろう?)9月は新しい学年が始まるエリアの方も多いと思います。我が家の次男も9月から高校生になるので、新しい学校になります。小、中学生の頃と比べるとBack to schoolの準備はだいぶ楽になりましたが、中学からの友達が大勢いるとは言え、新しい環境に身を置くことになる彼がどんな気持ちなのかチェックインしたりしていました。
9月の最初の週末はカナダもアメリカもLabour Day (勤労感謝の日)のロングウィークエンドでこの連休で夏の最後の旅行やキャンプ、またはパーティをする人、もしくは大学入学などで引っ越しする人はこの週末に寮やアパートに入居することが多いです。そんな連休最後の月曜日にこれを書いています。
先週はビクトリアの日系団体主催の日本文化祭を開催しました。パンデミックのため2年ぶりの開催、しかも新しい会場、そして実行委員会長の1人を務めたのでなかなか忙しかったですが、たくさんの人にお越しいただき、幸いイベント後も心配だったコロナに罹った様子もなく、ほっと胸を撫で下ろしています。とは言え、スポンサーや寄付をしてくださった方や企業へのお礼カードの送付、収支レポートの作成、ボランティアへのお礼など、まだまだやることはたくさん残っています。
今回個人的にとても嬉しかったのがビクトリアの茶道グループの先生にお会いできたこと。私は以前お茶を習っていたのですが、次男の出産を機に辞めたので、かれこれ14年前です。今でもイベント等でお会いすると先生はじめみなさん本当によくしてくださいます。今年はオンラインで日本から浴衣を購入し、簡単で最近は若くない人でも着ている兵児帯で行ったのですが、先生に「あなたちょっとこっちいらっしゃいと、帯ちゃんとしてあげるから!」と言われ、帯締めまでお借りしてしまいました。日本では街を歩いていると知らない人に着付けのダメなところを指摘してくる「着物警察」という人がちょくちょく居るようですが、私の先生は面倒見がよく、愛が感じられるので全く嫌な気はしませんでした。「オンラインで買った安い浴衣なんです〜」と恐縮していたら「良いのよここはカナダなんだから。もっと着なさいよ。着付けだったらいつでも声かけてちょうだい」と言っていただきありがたかったです。手作りのお弁当と桜餅までいただいてしまって感激でした。先生と写真を撮り損ねたのが残念。
日本文化祭が終わり一息ついたところで、今度は再来週同じ会場で開催される「芸:Artシンポジウム」の準備がラストスパートに入りました。私はこのイベントでは実行委員長ではありませんが、運営委員会で唯一のビクトリア在住者なので、ロジスティクスなど細々したことを担当しています。先日はシンポジウムに参加するアーティストのオンライン交流会がZoomで行われ、日系カナダ人だけでなく、日本人移民のアーティストもカナダにはたくさんいるんだなあと実感させられました。このイベントの開会式にもう1着買った浴衣を着るかどうか迷っています。作り帯がセットで付いてきたのでそれを着るのが一番簡単なのですが、本当の帯の方が綺麗に見えるよなあ、でも今から買うのは時間切れのようで、うーん。
はみライポッドキャストでは夏休み企画Summer of Friends & Funの後半としてEp. 219ではみかちこと須藤美香さんと久しぶりにキャッチアップ、Ep.220では感情の話をする「いまエモ」をクラハで一緒にやっていた斎藤桂吾さんと、そしてEp 221ではNY在住の生理コーチでサイキックの今田まりこさんとそれぞれ楽しいお話をさせていただきました。この夏休み企画を通して実感したのは、気のおけない友人と話すことの大切さ。日々LINEやテキストメッセージやSNSでなんとなくお互いがどういう状況かわかっている気になっていることが多いと思うのですが、30分でも良いから時間を取って話すのって、本当に大事だし、何よりも、その人との「つながり」を感じられるのでおすすめです。昨日配信した最新エピソードでは久々のソロ回で、「答えは自分の中にある」こと、そして、新しい環境や慣れない環境に身を置いた時につい自分をよく見せようとしたり、テンパったりしてしまう人の為のリマインダとしての「呪文」を紹介しています。
そして、9月からまたブレネー・ブラウン ブッククラブが始まりました。初めて参加する方、何度も参加している方、そして久しぶりに参加する方などそれぞれですが、初回から濃い会話になり、今後が楽しみです。今からでも参加はできますので興味のある方はぜひ。
週末にはノンバイナリのアクティビストまあやんと「ヴァルネラビリティ」についてインスタライブで語りました。まあやんと話すのは本当に楽しい。アーカイブがまあやんのインスタに残っていますので見逃した方はそちらで見れます。
今週読んだ本
忙しくて読書がちょっと疎かになっていますが、先日読んで面白かったのが、これもたまたまツイッターでレビューを見て即買いした辻村深月さんの「噛み合わない会話と、ある過去について」。この数ヶ月、私は従業員関連部の通訳としてさまざまな職場での苦情の対応をインタビュー形式で聴く、ということをやっていますが、実感したのが「人はみんなそれぞれ見えている世界が違うのだ」ということ。
この本はタイトル通り「噛み合わない会話」がたくさんでてくる短編集で、読んでいてあちゃー、といたたまれない気持ちになったり、ちょっと空恐ろしくなったりしますが、面白い本です。おすすめ。
それ以外は引き続き「心臓を貫かれて」と読みつつ、最近はもっぱらブッククラブの本を読んで準備に当てることがほとんどです。
今週聴いたポッドキャスト
この2ー3週間のあいだにたくさんのポッドキャストを聴きました。今週聴いたものしか覚えていませんが。。。
最近見つけてよく聴いているのはLA Timesが配信しているThe Envelopeというポッドキャスト。エンタテイメント業界の人たちをインタビューする番組なので俳優や監督が多いですが、私はそういう話大好きなので毎回面白く聴いています。私は自分が俳優になりたいという気はそこまでないですが(趣味でならやってもいいかも)とにかく俳優という人たちが大好きなんですよね。なんでだろう。そしていつもどうやったらこれを仕事にできるんだろうか、と考えています。特に面白かったのは「ベター・コール・サウル」でキムを演じたRhea Seehornのエピソードでした。
RadiolabではRabies(狂犬病)の話でめっちゃ怖かったです。このエピソードを聴いた今では感染症で一番怖いのは?の質問に、今ならRabiesと答えます。Rabiesの致死率って、ほぼ100%らしくて、かかると必ず死ぬ病気だった、、らしいです。なぜ過去形なのか?詳細はエピソードを聴いてみてください。
99%Invisibleでは「はじめてのおつかい」が取り上げられていて、日本でなぜ小さな子どもをおつかいに出すのが安全なのか、などの考察のあと、モントリオール在住の日本人女性が自分の子供たちをおつかいに出してみる、なんてエピソードでした。
最近ポッドキャストを全部聴いてしまって暇があったので、このニュースレターも読んでくれているパトロンのChristinaさんのおすすめしていたTalk Easyというインタビューポッドキャストのアーカイブを遡って、大好きなDavid Sedarisのインタビューを聴きました。彼の最新の本を買わねば。
今週観たTV・映画
Killing Eve
「ベター・コール・サウル」が終わってしまい、”Never Have I Ever”も全部観てしまったあと、今我が家でハマっているのはKilling Eve。前から面白いと聞いていましたのでようやく重い腰を上げてシーズン1から三始めました。こういう、すでに数シーズンでている番組をシーズン1から観ていくのって、結構億劫ですよね。昨夜ようやくシーズン2を全て観終えたところですが、噂通り面白い!サンドラ・オーがMI6の捜査官イブ、ジョディ・コーマーがサイコパスなアサシン、ヴィラネルを演じています。ヴィラネルはイブに恋?していて、イブもヴィラネルのことが頭から離れない、、、という、一歩踏み外すと下手なラブコメみたいなプロットですが、そこは脚本が上手いのでチープにならず、でも飽きさせない展開で面白いです。2人の演技が素晴らしい。特にジョディ・コーマーの演じるサイコパスなんだけど時々お茶目なヴィラネルがなんだか可愛く見えて、本当に悪人なんだけど憎めない。サイコパスはチャーミングなので、視聴者の私たちもその罠に引っ掛かっているような気になります。カナダではCrave(HBO)で観れます。
Reservation Dogs
これも面白いと各所で聞いていたドラマ。タランティーノのレザボア・ドッグスをもじって、Rezと呼ばれる、オクラホマのReservation(先住民の居住区)に住む、カリフォルニアに行くという夢を持つティーンたちを描いたコメディドラマ。タイカ・ワイティティが関わっているらしく、やっぱりな、と思わせる面白さ。主役のBear、Eloraをはじめとする先住民ティーンがカッコいい&可愛い。先住民の人たちというと社会の端で特権なしに生きている可哀想な人たちというイメージを払拭するような時には胸痛い、でも大抵のことは笑ってすませられるたくましい人たちが描かれています。皮肉もたっぷりですが、基本コメディでとっても良い。おすすめです。FXはディスニーの子会社なので、Disney +で観れます。
というわけで今週はここまで。9月は怒涛の日々が続きますが次回のニュースレターまでみなさまお元気で。
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