参院選が終わりましたね。直前に安倍元首相が暗殺されるという非常にショッキングなニュースを経て、不安な気持ちになった方も多いのではないでしょうか。不穏なニュースをみて心臓がバクバクしたり、涙がでてくるといった症状のある方は、今はSNSから離れられることをお勧めします。今週のポッドキャストでも話しましたが、以前パンデミックの始めに書いたブログをシェアしますね。
選挙の結果は、予想通りというか、「結局何も変わらないんだ」と思う人もいたかもしれませんが、それでも女性の当選が過去最高ということ、そして福島みずほさんや辻本清美さん、そしてこの選挙直前になるまで名前も知らなかったのに色々動画をみてこの人すごいじゃんと思った山添拓さんなど、応援していた方が当選したのでちょっとだけ希望を感じています。
誰かがTwitterで呟いていて膝を打ったのは、「自分のタイムラインでは全員選挙に行くって言ってたのに、Twitterって世間のごく一部なんだな」ということ。そして政治家だけに任せずに、私たち一般市民が普段から声をあげてロビイングしていくことの大切さを改めて実感しました。
ちなみにカナダでは(アメリカでもそうだと推測します)市民が政治に関わるのはごく普通のことで、自分にとって大事なことはうるさく声をあげないと何も変わらないというマインドセットがあると思います。実は私の住んでいるビクトリアではこの秋に市長・市議会選挙があるのですが、移民である私には投票権がありません。このことについては以前もどこかで書いていると思いますが、さまざまな団体の理事になったりボランティアをしているのに、(そして私以外の他国からの移民にもそんな活動をしている人はたくさんいます)自分の生活に直接関与してくる市の選挙に投票できないことには昔から非常にモヤモヤしています。そして数年前から知り合いの市議会議員にはこのことはもちかけているので(ビクトリアは小さい街なので市議会議員と普通にSNSで繋がって色々助けてもらうこともあります)これからもう少し力を入れてうるさい人になろうかなと思っています。ちなみに、ビクトリアの市議会では移民に投票権を与えることにイエスと票を投じたようですが、州レベルで票を得なければいけないようです。当たり前ですが移民に投票権がいくことになると、BC州に大勢いるインド系や中国系の人たちにも投票権が与えられることになり、選挙戦に大きく影響を与えることでしょう。
今週は七夕の日にカナダ移住者座談会を開催しました。カナダに住んでいる日本人のみなさんのさまざまな意見を聞くことができ、とても興味深い会になりました。特に興味深かったトピックは「日系カナダ人と日本人の間の溝は埋まらない」とか「日系人とか日本人とか気にするのは日本人だけ」とか、「日本人で団体の理事になるような人が少ない」「価値観の共有が必要」そして「日本人が日系人の歴史を語ってもいいのか」などなど。これからは「介護」や「子どもの日本語継承」などトピックを絞って座談会を続けていきたいと思っています。今後のイベントのお知らせを受け取りたい方はこちらからメーリングリストに登録してください。
翌日にはヴァルネラビリティ・アノニマス&はみライお話し会を開催しました。それぞれ、なかなか人には言えない、ヴァルネラブルに感じること、これは、心もとなく感じること、と訳せると思います、を順番にシェアしていきました。心もとなく思っていることを安全なスペースでシェアすると、聞いている人たちから「わたしもそういうことある」という反応が返ってくることが多く、そうすることでモヤモヤ、悲しい気持ち、寂しい気持ち、心もとない気持ちを「成仏」させることができ、話を聞いてくれた人とのつながりを感じることができます。今回もみんなそれぞれ心もとなく思っていることをシェアして、「あるある」と言い合い、また今週のポッドキャストでもシェアした、私たちはみんなそれぞれ違う「グレムリンのテープ」が頭の中でかかってるよね、という話もしました。
ヴァルネラビリティ・アノニマスは定期的にやろうと思っていて、次は来月、8月にやりたいと思っています。
はみライポッドキャストでは、この夏は夏休みらしくFunにフォーカスしようと思っていて、Summer of Friends & Funと称してお友達にゲストとして来てもらうことにしました。その第1弾として昨日はまあやんと1時間以上笑い転げながら話しました。最近では、用事がある時に限ってオフラインで人にも会うようになりましたが、こうやって気心の知れた友達と馬鹿話(そして、時々は真面目な話も)をする機会が自分には本当に足りていなかったんだなあと実感しました。まあやんとのエピソードは今週末配信しますのでお楽しみに。
そして、9月からのブレネー・ブラウン ブッククラブの受付も開始しました。
読んでいく本はThe Gifts of Imperfectionです。ぼちぼち埋まってきていますので興味のある方はお早めに。詳細はこちらからどうぞ。すでにお申し込みいただいた方は、自動でメールが届いているはずですので、届いていない場合は迷惑メールフォルダをチェックしてください。
今週読んだ本
ようやく、ようやく、”Five Little Indians”を読み終えました。自称「ラジオ体操メソッド」(タイマーをセットして毎日決まった時間に読む)が効きました。先住民寄宿学校を経験した5人の男女の物語。一人一人のキャラクターに感情移入しながら読みました。
次は、だいぶ前に買ってそのままになっていた「心臓を貫かれて」を読んでいますが、社会がこんなにダークな中、今これを読みたいか?と言われると微妙です。ただ今日本語の本が手元にあまりなく、なんとなく日本語の本を読みたい気分なので読んでいます。また日本語の本買う時期かなあ。。。
今週聴いたポッドキャスト
Kuper island
これもこの数週間に渡って聴いてきた、先住民寄宿学校に関するポッドキャスト。バンクーバー島から遠くないKuper Islandにある寄宿学校で亡くなったある男の子の死の真相をたどるポッドキャスト。暗い気持ちになりますが、目を背けてはいけない歴史です。
Switched on Pop:Baz Luhrmann’s “Sunscreen Song” — The 90s’ Most Unlikely Hit (with Avery Trufelman)
Switched on Popはそのタイトルどおりポップミュージックに関するポッドキャスト。今回は、私が実は大好きな”Sunscreen Song”について。元々はあるコラムニストが書いた卒業生に向けた送辞が、なぜかカート・ヴォネガットが書いたということになり、そしてそれをどうやってバズ・ラーマンが曲にすることになったのかについて、詳しく検証しています。これ、今でも私は名曲だと思っているので、取り上げられて嬉しいです。この曲の歌詞から学んで、自分のモットーにしたものもたくさんあります。”Don't worry about the future. Or worry, but know that worrying
Is as effective as trying to solve an algebra equation by chewing Bubble gum”とかね。
Twenty Four - Seven: A Podcast About Caregiving
これはどこで知ったのかちょっと思い出せませんが、父親の介護をすることになったとある女性によるポッドキャストで、私自身もいつかやることになるであろう親の介護について色々と気になることがあるのでサブスクライブしました。シーズン1では、ホストのKittyの父親の痴呆症の話がメインですが、シーズン2では、アルツハイマーを患ったレーガン元大統領の娘など、さまざまな、介護の経験のある人たちにインタビューしています。シーズン1で印象に残った話は、カミソリのブランドジレットが、介護などで他人の髭を剃るときに便利なカミソリを発売したこと。ジレットといえば、有害な男性性について書いたブログで以前紹介したことがあります。こんな商品も開発しているとは知らず、なんだか好感が持てました。
今週観たTV・映画
今週はずっとThe Umbrela Academyのシーズン3を家族で観ていました。コミックブックを元にしたSci Fiで、ストーリーがかなりごちゃごちゃしてきていますが、私はNumber5を演じている弱冠18歳のAidan Gallagherのファンなので楽しく観ています。
あと、ずっと観てきているWestworldもシーズン4が始まりました。
そして!今日から、Better Call Saulの最終シーズンの後半も始まります。超楽しみ!
おまけ:今週読んだ漫画
お話し会に参加してくれたリチャードソン幸さんが紹介してくれた、ルッキズムがテーマの漫画「ブスなんて言わないで」が面白い!1話と2話は無料で読めますが私は課金して一巻読んじゃいました。。。ヤバい、ハマりそう。
というわけで今週はここまで。それではまた来週!
面白いなと思ったらシェアしていただけると喜びます↓
最新ニュースレターをメールで受け取るにはこちらからご登録を↓
7/11/2022 うるさい人になる・Summer of Friends & Fun
「心臓を貫かれて」は私の大好きな本の1冊です。内容的に大好きと表現していいのか迷いますが・・・20代の頃に村上春樹訳で読み、去年あたりに原書を読みました。親が子供に与える影響や、生育歴が人の成長に及ぼす影響に興味があって、ゲイリー・ギルモアのストーリーはその点からとても興味深いと思います。ゲイリーを救うには、彼の声を聴くにはどうすればよかったのか、をずっと考えながら読んでいました。日本では「毒親」という言葉が流行ったり、それ関連の書籍もたくさんあるようなんですが、ブームにしてしまうよりも、この「心臓を貫かれて」のような本を読んだ方がよっぽど面白いと思いますし(語弊があるかもしれませんが)、人の心に末長く残るテーマでありストーリーなんだよなあと思います。
今は遅ればせながらローナン・ファローのCatch and Killを読んでいて、映画以上に映画のような展開に毎日ゾクゾクしています。