これを書いているのは23日の月曜日ですが、カナダは今日までビクトリアデイの連休です。イギリスの現在の女王、エリザベスのひいひいおばあちゃんにあたるビクトリア女王の誕生日を祝う日で、英連邦の一部であるカナダでは祝日になっています。
毎日ソーシャルメディアに投稿していたプロジェクトは無事16日のオンラインイベントを持って終了しました。YouTubeで見れるので興味のある方はぜひ。4ヶ月間でリモートで様々な素晴らしいコラボレーションを発表した14人のアーティストたちにとてもインスパイアされました。
そして、100日毎日水彩画を投稿してきたThe100day projectも今日で終わりました。今年は今までメインで描いてきた花の絵から、抽象的な絵に自然に心が向くのが自分でも興味深かったです。
また、毎週水曜日に英語でやっていたAtlas of the Heartのブッククラブも先日終了しました。普段は日本人のメンバーと日本語でやっているのですが、カナダ人・アメリカ人の友達とのブッククラブもとても面白かったです。
この3〜4ヶ月毎日やってきていたことが終わり、SNSからのお休みもそろそろ終わらせて復帰しようと思っていて、仕事もここにきてひと段落という感じで、なんだかここでたくさんのことが一区切りついた気がしています。6月からはまた新しいプロジェクトが始まる予定で、このタイミングで空白のスペースを作っておいて良かったと感じました。
今週はちょっとエモーショナルな出来事が起こりました。私の前の夫がコロナに感染したのです。我が家の次男は1週間おきに父親の家と私の家を行ったりきたりするのですが、彼が我が家に来る直前に、父親のコロナ感染が発覚。次男は私の家の方がルールが緩いこともあり、自分もコロナに感染する前に私の家に来たい、と言ってきました。しかし私の夫は2年前に心臓発作を起こして以来コロナにはものすごく気をつけていて、「濃厚接触者にすでになっているからダメ」という意見で、かわいそうでしたが父親の家にもう1週間残ることになりました。次男はティーンエイジャーなので、連休といっても親と喜んで出かける年齢でもなく、部屋でゲームに没頭する方が楽しい年頃なのですが、やっぱり子供に会えないのは寂しく、夫にも、最近では5日間の隔離で大丈夫ということになっていると訴えたのですが、慎重になっている夫は5日じゃ短すぎると言って聞きません。結局次男は来週までここには来ないことになりました。最初はかなり悲しかったのですが、ブレネー・ブラウンの本で「感情をしっかり感じること」を学んでいるので、あえてその悲しさ、がっかり感を紛らわせたり麻痺させようとせず、しっかり感じてみよう、と思いました。よく考えてみると、別に旅行など大きな計画があったわけでもなく、単にここに来るのが1週間伸びただけで、そんなに悲しむことではないと思えるようになったので良かったです。
悪いこともあれば良いこともある。仕事では今関わっているとても楽しいプロジェクトが少し延長になり、とっても良いニュースが入ってきました。このことも、連絡の電話があった時はとても嬉しかったのに、数時間後にはそれをDownplayしている自分がいて、もっと嬉しい時は正直に喜ぼう、と自分に約束しました。
今週末はカナダの日本人移民のネットワークをサポートする会、新移住者特別委員会の会議がありました。これは全カナダ日系人協会(NAJC)の元で新しく作られたAd-hoc委員会です。6月には移住者座談会を企画していますので興味のある方はぜひご参加ください。
NAJCと言えば、土曜日にはBC州政府から、第二次世界大戦時の日系人の強制収容の罪を償うため、100ミリオンドルが日系コミュニティに提供されるという歴史的な発表がありました。日系人の強制収容(Internment)については1988年にカナダの当時の首相ブライアン・マローニーが正式に謝罪し、当時生存していた強制収容のサバイバーには一人当たり21000ドルを補償しています。
今回のBC州政府の補償はBCRedressと呼ばれ、私も知っている何名もの日系カナダ人アクティビストたちが州政府に掛け合い、最終的に州知事のジョン・ホーガンから100ミリオンドルをコミュニティのために勝ち取った、歴史的な出来事でした。このおかげで、今後BC州の公立校の歴史のカリキュラムに日系人強制収容のことが含まれたり、様々なサービスに資金を提供できることになります。
数週間のお休みから戻りTwitterにたまたまモヤっとしたことを投稿したら意外に反応がありびっくりしています。新移住者委員会では、移民や駐在員の日本人の人々にもカナダの歴史を知ってもらうことを重要な目的の一つにしています。
今週のポッドキャストではブッククラブでの学びをシェアして、Shame、そして完璧主義について、またアファメーションについても話しています。アファメーションというとスピリチュアル系?!と思われるかもしれませんが、マインドセットを変えるために有効なツールだと思いますので試してみてください。
また、少し時間に余裕ができたので、コーチングも数名受け入れ可能になりました。興味のある方はこちらから。
今週読んだ本
ぽっかりと時間が空いたので、しばらくできていなかった読書をしています。今Five Little Indiansの半分くらいまで読みました。
今週聴いたポッドキャスト
何度も紹介しているグレノン・ドイルのポッドキャスト、You Can Do Hard Thingsは、ほぼ毎回紹介したいくらい良いエピソードばかりです。前回のニュースレターで紹介しそびれましたが、「食べて、祈って、恋をして」のエリザベス・ギルバートが亡くした妻Rayyaとの最期について語るエピソードが素晴らしかったです。
ギルバートは、「食べて、祈って〜」の本に出てくる男性と結婚、その後”Committed”という結婚生活に関する本を出版したりしたものの、親友のRayyaと恋に落ちて離婚、彼女と結婚しました。その後Rayyaは癌で病死。その数ヶ月後には友人である男性とお付き合いし出した、とFacebookに投稿していて、色々ある人生だなあーと思っていましたが、この数年あまりSNSで見かけないな、と思っていたところでした。
グレノンとのインタビューではRayyaの死そしてその後どんな生活を送っていたのかをかなり正直に語っていて、すごいなと感心しました。当事者でない私が他人の人生に関して発言するのは気が引けますが、妻の死後数ヶ月で付き合う相手というのはどう考えてもトラウマからくるリバウンドなのではないでしょうか。彼女はもちろん今ではそれも理解していて、正直に話しているところが好感が持てました。
最後にリスナーへのアドバイスを、と聞かれて”Say No to somebody. Disappoint somebody” と言っていたのもグッときました。2回のエピソードで配信されていますが、神回なのでぜひ。
グレノンのポッドキャストの最新エピソードでの「世代的トラウマ」のスペシャリストの回もとても良かったです。戦争や原爆、ホロコースト、カナダですと先住民寄宿学校、黒人の場合は奴隷制などのトラウマを受けた人々はそのトラウマを子供や孫の世代に無意識に引き継いでいるというセオリーです。
そこででてきた、ユングの有名な言葉
“The greatest burden a child must bear is the unlived life of its parents.”
にやはり自分が満たされる生き方をしないといけない、と実感しました。これは訳が難しいですが、
子供が背負わずにいられない最も大きな重荷はしっかり生きてこなかった親の人生だ、といった感じでしょうか。しっかり自分自身の人生を生きていかないと、その辛さ、恨みなどを子供に受け継いでしまうという話をしていました。
もうひとつ、昨日聞いたNY TimesのThe Sunday Readでは慢性的な痛みを抱える人たちがVRで(一時的ではあるものの)痛みの緩和を得ているというとても興味深いエピソードでした。Can Virtual Reality Help Ease Chronic Pain?
今週観たTV・映画
今週はあまりTVを見ていないのですが、先日ようやく、少しずつ観てきていた「パチンコ」を観終わりました。最後のエピソードでは在日朝鮮人の女性が当時の話をするシーンが入っていて、思わず涙してしまいました。
今日はとりあえずここまでです。
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